・愚者のカードはどんな解釈ができるの?
タロットの大アルカナと呼ばれるカードの中で0番目とされる【愚者】。
基本的には放浪的で楽観的な絵柄をイメージさせるカードですが、愚者が正位置で出た場合や逆位置で出た場合にはどのような意味・解釈になるのでしょうか。
よくある相談内容ごとに愚者のカードが出た時の解釈方法について解説していきます!
※この記事ではウェイト版のタロットカードを参考にしています。
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・愚者の意味を知ろう!
・愚者の正位置、逆位置それぞれの解釈方法とは

目次
タロット【愚者】の意味を知ろう!

タロットカード【愚者】とは
■正位置:無邪気、冒険家、自由、楽天的
■逆位置:夢想、愚行、無計画、無謀
愚者のカードは人の若者が少ない荷物で移動する絵柄を描いています。
この愚者のカードは唯一、大アルカナの中で移動している人物を描いている絵札になり、また0番のポジションを持つことから特別視されることも多いカードです。
この愚者のカードに描かれている人物は若い旅人で、若さは未熟さを現します。
その若者は上を向き上機嫌で歌でも歌いながら歩いている様子ですが、その先には断崖絶壁となっています。
カードの右下にいる犬も若者に吠えながら注意を促しているようにもみえますが、若者は気にする様子もなく陽気に前進しているように見えます。
この若者が絶壁に気付き踏みとどまるのか、それとも気付かずこのまま崖下に転落していくのか、それは若者のみぞ知るといった風に危うい意味合いを示すカードとも捉えることができます。
愚者の絵柄について見てみよう!
愚者のカードについて着目する場合のポイントは以下の項目になります。
- 氷山が背景にそびえたっている
- 若者は上を向き左側へ前進していると見える
- 頭にはデザイン性のある羽飾り
- 服装は軽装で派手
- 手には白い薔薇を持っている
- もう片方の手には少量の荷物
- 進む先は断崖絶壁
- 足元には若者に吠えているであろう犬の存在
まず着目すべきは若者の先にある断崖絶壁と、その崖に向かって歩いている様子です。
タロットカードでは左側は過去や潜在的なものを指し、右側は未来または顕在的なものを意味すると言われています。
そして手には少量の荷物と1本の棒(ワンド)を手にし、足元の犬が吠えており注意を促している様子です。
0番である愚者の次にカードは1番の魔術師となりますので、この若者が魔術師として才能を開花して背景に映る氷山のその先に羽ばたいていくのか、もしくはこのまま崖下へと転落していくのか、これからの人生の成功や失敗を暗示させるカードという解釈をすることができるのです。
足元に声をかける1匹の犬が存在していることからも、
- これから始まる物事で大成のチャンスもあるが、失敗を懸念する暗示も秘められている
というような意味合いで捉えることが考えられます。
愚者の正位置の意味

愚者のカードが正位置で開かれた場合の基本的な意味はこちらになります。
直感。信念。期待。変幻。変化。展開。開花。娯楽。喜び。旅行。転居。散歩。楽観的。楽しみ。積極的。始まり。柔軟な姿勢。無限の可能性。
基本的にこれからの出来事に関してポジティブなイメージが強く、新たなスタートが切れることを予見しています。
その新しい物事に関しても純粋な心で心から楽しみ、精一杯行動していくことで成功にも繋がりやすく良い結果をもたらしてくれることでしょう。
自分の固定概念にとらわれず積極的に行動することで自分の思わぬ才能を開花させたり、周りの変化が起きる可能性も高まりそうです。
愚者の逆位置の意味

一方で愚者のカードが逆位置で開かれた場合の基本的な意味はこちらになります。
幻滅。愚考。失敗。陳腐。軽率。無謀。偏見。惰性。逃亡。失踪。浮気。変人。火遊び。無責任。不安定。消極的。気まぐれ。マンネリ。つまらない。
愚者のカードが正位置で開かれた時に意味する純粋さや楽観的なところが、逆位置ではマイナス方面へと向きます。
積極的な行動ではなく、ただの無計画や単なるわがままであったり、無責任さから周りの信用を失いせっかくの新しいスタートが失敗に終わってしまいそうです。
楽観的と無計画という違いをしっかり理解し、無鉄砲に物事を判断しない意識が重要になりそうです。
悩み別の愚者の意味・解説を見てみよう!

タロットカード【愚者】の大まかな意味や解釈について触れてきましたが、
実際で占いたい内容で愚者が出た場合にはどのような解釈をすれば良いのでしょうか。
ここからはお悩み別に愚者のカードが出た時の意味について解説していきます!
恋愛関連での正位置の意味・解釈
恋愛関連を占う際に愚者のカードが出た場合には、基本的に
- 正位置:新たな出会いの予感、今の恋愛に新展開が起こりそう
- 逆位置:恋愛は停滞期、今の恋愛が終わりを迎えるかも
と解釈することができます。
正位置では純粋さが良い意味合いで出現する愚者のカードですから、新たな出会いを予兆することに繋がり、またその出会いも良いご縁であると解釈できます。
現在恋愛中であれば、その相手の恋愛は順調に愛を育むことができますし、
片思いの恋愛でも、相手はきっとあなたの魅力に気付き良い方向に向かうことと考えられます。
もし破局を迎えて復縁を願っている人などであれば、もう一度チャンスの訪れを予兆していますので、再度お互いについてしっかり見つめ直し向き合うことが大事と言えるでしょう。
愚者が正位置で出た時の「相手の気持ち」とは
相手の気持ちを占いたい時に愚者のカードが正位置で出たならば、相手はきっとあなたに好感を持っているはずです。
ただ愚者はひたすらに純真無垢なので、それが恋愛による好意なのか居心地の良い友人関係での好意なのかはしっかり見極めるようにしましょう。
ただ相手も二人の新しい関係性のスタートを望んでいる可能性も高いので、恋愛も上手くいく可能性は高いと考えられます。
恋愛関連での逆位置の意味・解釈
愚者のカードが逆位置で出たならば、その恋愛は基本的に上手くいかないと考えられます。
カードの絵柄を解説した時に述べたように、愚者のカードが逆位置で出る=右側(未来)が崖下になるので、恋愛の終わりを予兆することも多いのです。
新たな出会いを望むことは難しく停滞の時期と言えます。
現在恋愛中でも何かのきっかけですれ違いが起き、上手くいかない可能性が高いです。
片思いや復縁を望む恋愛であっても思うように上手くいかず、遊びの関係で終わってしまうことも多くなりそうです。
愚者が逆位置で出た時の「相手の気持ち」とは
相手の気持ちを占いたい時に愚者のカードが逆位置で出たならば、相手があなたに本気になることはなさそうです。
良い雰囲気の関係になれたとしても、相手はまだ遊びたい気持ちが強かったりと本気の恋愛関係に発展することは難しいかも。
もし相手に気持ちが入っていないと感じたならば、いったん距離を置いて冷静に相手との関係を見つめ直すことをおすすめします。
仕事関連での正位置の意味・解釈
仕事関連を占う際に愚者のカードが出た場合には、基本的に
- 正位置:新たなスタート、独立、自由な発想、クリエイティブ
- 逆位置:無計画、見通しが甘い、責任感の欠如
と読み解くことができます。
仕事関連の悩みで愚者のカードが正位置で出た場合には、愚者の「無責任さ」が良い方向へ向かってくれます。
自由な発想で発言してみたら思わぬ仕事を与えられたり、独創的なアイディアでクリエイティブな方面でも活躍しそうです。
自分の純粋な気持ちに耳を傾けて、時には思い切って行動することで自ら切り開くことができるかもしれません。
それこそが愚者の本来の意味である才能を開花させ大空へ羽ばたくことを意味しているのです。
仕事関連での逆位置の意味・解釈
何か新しいことを始めようとしているならば、その準備がしっかり計画的に行えているか見つめ直す必要があります。
愚者が逆位置で開かれていますので、いざ行動してみてから計画の甘さが露見すると周りからも無責任のレッテルを張られカードの絵柄が示すように崖下に転落していきます。
現在の仕事でもしっかり責任感を持ってこなせているのか、気持ちだけが先行して空回りしていないかなど、地に足をつける意識を持つようにしましょう。
金運関連での正位置の意味・解釈
金運関連を占う時に愚者のカードが出た場合には、基本的に
- 正位置:有効的な活用、清貧、心配いらない
- 逆位置:その日暮らし、無頓着、衝動買い
と読み解くことができます。
金運関連で愚者のカードが正位置で出た場合には、自分の直感を信じ「心から欲しいもの」に関しては思い切って手に入れましょう。
それが後々に良い運勢をさらに引き寄せることにも繋がりそうです。
ただあくまで本当に必要なものにこだわるべきなので、何でもかんでも手を出すのは避けるようにしましょう。
心から欲しいものであれば有効的に活用でき、精神的にも豊かになっていくことでしょう。
金運関連での逆位置の意味・解釈
愚者のカードが逆位置で開かれた場合には、どんなものを手に入れようが「浪費」となる可能性が高いので注意が必要です。
衝動的な気持ちが抑えられずにお金がどんどん出ていってしまうことにもなりかねないので、より計画性が重要になります。
手に入れたいものの本質を見つけ、自分にとって必要なものは何なのかをしっかり見つめ堅実さを大事にしましょう。
タロットストーリー【愚者】編
私はこの世に何を打ち立てられるだろうか。
男として生まれたからにはこの世に自分の手で
何かを成し遂げてみたいと思うのが至極当然ではないだろうか。
そのために私はこの世に生まれ落ちたのだ。
その確信が私の中に確固たるものとして存在している。
あの遠くに見える大山の向こうまで、この遥かまで続く大空の彼方まで、
私の偉業をとどろかせてみせよう。
今はこの片手におさまる1つの荷物も、
近い未来に両手いっぱいの私の偉業に変貌することだろう。
傍らの犬も私の門出を祝ってくれている。
私の人生に下を向く暇などないのだ。
さあ、道なき道に私の足跡を踏み残そうではないか。
出典:『イノ太郎のフールズストーリー~愚者編~』より
その他の大アルカナの意味・一覧はこちら
他の大アルカナの意味・一覧はこちらにまとめてあります!

今日のまとめ
- 愚者のカードは良くも悪くも「無計画」を意味する
- 正位置ならば思い切りの良さ、逆位置ならより計画性を大事にしよう!
いかがでしたでしょうか?
タロットカードの始まりである愚者のカードは最も幅広い解釈が可能であるとされていますが。
そのため、たとえ逆位置で開かれた場合でも対策をすることでリスク回避することも可能となりますので、しっかりカードの意味を読み解いて準備していきましょう。
他のカードとの関連性も理解することで、タロット占いをより楽しめることができますので、別カードの解説記事も読んでもらえると励みになります。
それではまた次の記事でお会いしましょう!
